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陰干し、虫干しのポイント

こんにちは、`にしわ’社員の徳川です。
毎日雨や曇りで、気分も心なしか沈んでいるように感じます。
梅雨明けが待ち遠しい今日この頃です。


さて、突然ですがお持ちのお着物をきちんと陰干しをしていますか?
何年もしまいっぱなしになっているお着物はありませんか?

梅雨が明けたら、ぜひ陰干しに挑戦してみてください。
まず、なぜ陰干しをするのか?
・・・それは、大事なお着物の湿気や害虫を取り除く為です。
ご存じの通り、絹物の着物や帯、長襦袢は湿気に弱い性質があります。
風通しが悪いと湿気が溜まってカビが発生する原因になります。
湿気や変色を防ぐ為、少々(大分?)面倒な作業かと思いますが、愛情をもってお手入れをしましょう。
陰干しをするにあたり、ポイントをまとめました。


◆着物と帯と長襦袢

湿気を飛ばす目的なので、しっかり晴れた日に干します。
前日が雨の場合、湿った地面から湿気が蒸発し、当日がカンカン照りであっても湿度が高いので避けてください。
翌日が雨の場合はも、空気が湿ってくるので、晴れの日に挟まれた日に干しましょう。
湿気の多い日に干すと着物が湿気を吸って、そのまま箪笥にしまうとカビが発生するという逆効果になるので注意してください。

干す場所は、風通しが良く、太陽が当たらないところを選びましょう。
このとき、きもの汚れを点検し、汚れがあった場合は速やかにお手入れに出してください。
(ぜひにしわへ!)
時間が経つと糸が変色し、汚れが落ちなくなります。

干す時間は3~4時間を目安に取り込んでください。
朝と夕方は湿気が高いので、10時~15時を目安に干します。

あまり長く干しておくと、湿気の心配だけではなくダブりが出てきてしまいます。
これは陰干しの時だけでなく、着用後に干しておく時にも注意が必要です。
表地と裏地の重みが違うので、重力でどちらかの生地が下がってしまいダブつきになります。
陰干しでなくとも、3~4時間を目安にハンガーから降ろしてあげましょう。


◆たとう紙
きもの等を干したら、たとう紙も汚れていないかチェックしましょう。
たとう紙に汚れやシミがあると、そのシミが着物に移ってしまうので新しいものに取り換えましょう。
汚れがなく、そのまま使える場合はたとう紙も陰干しをして湿気を飛ばします。


◆除湿剤
除湿剤や防虫剤も点検して、寿命の場合は取り換えましょう。
当店でお渡し・販売している『きものの友』は指示カードがあるのでチェックしてみてください。

ピンクになっていると湿気を吸っているサインです。
着物や帯にカビが出ていないか、確認してください。
短時間で湿気のサインが出ていたら(きものの友の場合、ピンクになっていたら)、保管している場所は湿度が高いので対策を考えましょう。
保管場所を変えるのが一番良いですが、難しい場合は除湿器を導入するなどして湿度を下げてください。

除湿剤は他の化学成分と一緒に入れないよう喚起されているものが多いので、しっかりとチェックしてください。
『和服の友』は除湿と防虫が一緒になっているのでおすすめです。


また、『きものの友』『和服の友』は天日干しをすると吸った湿気が蒸発するので、この機会に一緒に干しておきましょう。
(除湿剤は陰干しではなく、天日干しです)


◆箪笥
空になったタンスも汚れがないか確認します。
その後は空気の入れ替えのため、開けたまま風を通しましょう。


これで一通りが終わりました(/・ω・)/
まとめます!



●陰干し?虫干し?

陰干しだとか虫干しだとか、色々な呼び方がありますが、どういう違いがあるのでしょうか。
昔は以下のように区別をしていたようです。

・『土用干し』…梅雨の時期に吸った湿気を取る
 7月下旬~8月上旬
・『虫干し』…夏場についてしまった虫を取る
 9月下旬~10月中旬
・『寒干し』…乾燥している時期に湿気を取る
 1月下旬~2月上旬

(+5月のゴールデンウィーク頃)

しかし、今は気候も変わり一概に何月が良い、とは言えなくなってきています。
今後は臨機応変に対応していかなければいけません。
今年も梅雨が長引きそうなので、7月中はやめておいた方が無難です。

お手入れ職人*橋浦のおすすめ時期は、GW頃と秋晴れの日です。(晴れの日の中日ですよ!)
5月のGW頃は夏日が続き、まだ乾燥しているのでお勧めです。

お着物の量が多い方はGW、お盆休み、秋晴れの日、乾燥している冬場、と分けて干しても良いですね。
いずれにしても湿気に注意することが一番大事です。
どの時期であっても通称として、陰干しや虫干しと呼ぶことが多いですね。
湿気に弱い本なども虫干しをするのだそうです!


◆きものキーパー

黒留袖や喪服、振袖など着る機会が少ないものは『きものキーパー』がおすすめです。

たとう紙のまま入れられて、湿気や害虫から守ってくれます。
5年間は入れたまま保存しておけるので、陰干しをする手間が省けます。
紫外線をカットしてくれるので、ヤケる心配もありません。

あるお客様のお話です。
2016年に熊本県で発生した豪雨被害の時に、建物が浸水してしまったのですが、『きものキーパー』に入れていたお着物が無事だったそうです。
代々引き継がれるお着物は、このように保存しておかれるのも良いかと思います。
今年も九州では雨が続いていますが、コロナのことなどもあり想像を超えるご苦労があるかと思います。
皆様にとって安寧な生活が早く戻りますように。


今回は陰干しのポイントをご紹介致しましたが、着ることが一番の陰干しになります。
どんどん袖を通して、日頃から陰干しをしていただければ幸いです。
とはいっても、現在の状況では着る機会も設けられないと思います。
今は少し辛抱をして、着るときのことを想像しながら、コーディネートを考えながら、少しずつ陰干しをしていただければと思います。

また、日頃から湿気には十分注意をして、お着物を保管している場所では除湿器やエアコンの除湿機能を使いながら湿気を下げることを意識してください。
タンスの扉を開けておき、風通しをすることもおすすめです。
またお着物で楽しくお出掛けができる日を楽しみに、いざお召しになるときに気持ちよく着られるように、お手入れをしておきましょう。


お手入れのご相談や保管に関してのご相談などは【お問い合わせフォーム】又はお電話(042-625-0019)まで
お気軽にお問い合わせください(*^^*)

本日もお読みいただきありがとうございました☆゜

昨日はインスタグラムを担当している臼井さんがおばあちゃんになりました(∩´∀`)∩
息子さん夫婦のところで無事に赤ちゃんが産まれたそうです!
お家も近く、産婦人科にも行かれたのだそう。
今はコロナのことで面会が出来ないようで、病院から帰ってくるのが待ち遠しいようでソワソワしています(笑)
写真や動画も見せていただき、とても可愛く懐かしい気持ちになりました!!!
(我が娘は5歳。とても口が達者でしっかりしてきて、赤ちゃんからは完全に脱却しました。嬉しいような、悲しいようなです)
最近は暗いニュースばかりでしたが、身近で命が一つ無事に誕生したということに、心嬉しい気持ちになりました。
臼井さんのお孫さんも、健やかに育ってくれたらなと思います☆★



 

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