24Sep
こんにちは、‘にしわ’社員の徳川です。
雨が終わったと思ったら、蒸し暑いですね。
さて、9月21日から始まった『とっておきの染織上品展』
今日が最終日でした。
この4日間、松田徳道先生に『ろうけつ染』の実演をしていただきました。
何度見ても描かれる花の表情、ツタの動きなど、どんどん出来上がる様は圧倒的でした。
筆を上げた瞬間から蝋が固まっていくので、筆の速さも見事でした。
『ろうけつ染』、『せき出し』、『素描き』、どういう風な使い分けをなさっているのかなぁ、と質問したところ
「地色との関係」とおっしゃっておりました。
職人の勘、というのでしょうか。
きっと素人には分からない線引きをされているのでしょうね。
蝋も松田先生がご自分で調合しているそうです。
花の種類にしても、生地のことにしても、松田先生の中にはたくさんの知識が詰まっていることでしょうね。
お話をしていてもとても面白いです。
松田先生のお着物は金ぴかではないですが迫力があり華やかです。
着ていかれる場所でも主張しすぎず、でも華を添えるには十分な美しさです。
何度も色をかけてるからか、地色に奥行があり、とても肌に馴染みます。
奥行といえば、松田先生が描かれる自然は遠近がとてもお上手で、奥行きのある絵になっていて風景画としても素晴らしいものです。
こちらは素描きの訪問着です。
すてき!!!(語彙力ない)
また、「IMAGINE ONE WORLD KIMONO PROJECT」の貴重なお話をたくさん聞かせていただくことができました。
行ったことのない国ですから、資料をたくさん読まれて構図を考えられたそうですよ。
南アフリカに描かれているお花は、お花屋さんで買ってデッサンをされたりしていたそうです。
スウェーデンのお振袖のときは留学生の方などから案を募って構図に落し込んだそうです。
スウェーデンの留学生の方からのデザインお渡し会、なんてこともされたそうです。
三作目になるガンビア共和国は出来たばかりの国なので、情報もあまりなく、大使館もないのでご相談も出来なかったそうです。
構図を考えるのも、一苦労なのが分かりますね。
さらに、ロシアのお振袖は飾り錦なのですが、背景は松田先生が担当されたということでした。
各国の方も日本の伝統文化の着物に自国のイメージが描かれているということで喜ばれているそうです。
全身を覆うお召し物をキャンパスにして絵を書くというのも、よく考えれば大胆なことですよね。
染物以外にも、織物もあるのだそう。
196か国が揃うのが楽しみですね。
真夏のオリンピックでお振袖をお召しになるのも暑くて大変でしょうけれども、たくさんの方に見ていただきたいなと思いました。
お客様も松田先生の貴重なお話を聞かれて、大変喜んでくださいました。
熱心に「ろうけつ染」についてお話を聞かれたり、
世界のお振袖について興味深々と聞かれたり、
お勉強になったことと思います。
私もこの4日間、たくさんお勉強させていただきました。
お話くださる松田先生のお人柄も、魅力の一つです。
そんなことで、4日間という短い間でしたが松田先生のお話を聞かせていただき、そしてたくさんの着物や帯を見させていただきました。
京都からはるばるありがとうございました。
ご来場されたお客様もお忙しい中ありがとうございました。
またご縁がありましたら、皆さまも松田徳道先生の素晴らしい作品を見にいらしてくださいね。